みなさんこんにちは。こんばんは。おはようございます。
🐻です。
今回は小松左京さん原作の映画『復活の日』の感想を記事にしていく。
『復活の日』を見ようと思ったキッカケ
↑でも書いたが、最近は新型コロナウイルス(COVID-19)で世界中が混乱している。
端的にこの映画を見ようと思ったキッカケは、感染症によって世界が混乱するSF作品を見ておこうと思ってしまったからだ。
世界に目を向けると、イギリスの首相、ボリスジョンソンが新型コロナウイルスの陽性だったことやフランスでは死者が多くなりすぎたために、新型コロナウイルスの遺体を処理しきれず、卸売市場の一部を臨時の遺体安置所にするというニュースもあった。
ジョンソン英首相、「快方」もなお集中治療室に 英国の1日の死者は最多
死者8000人超のフランス 卸売市場の一部を臨時の遺体安置所に
コロナウイルスで社会が混乱している時にこの作品を見ることで、何かしら気づきがあるかも知れないと思っていたのもキッカケの一つだ。
概要とあらすじ
例によってまずは、ウィキペディアから概要とあらすじを引用しようと思う。
概要
概要
殺人ウイルスと核ミサイルの脅威により人類死滅の危機が迫る中、南極基地で生き延びようとする人々のドラマを描いた作品。バイオテクノロジーによる破滅テーマの本格SFとしては日本ではこれが嚆矢()になった。執筆当時の香港かぜの流行、東昇の『ウイルス』、カミュの『ペスト』『戒厳令』、南極には風邪がないと記された[要出典]岩波新書の『南極越冬記』、また冷戦時代の緊張下で同じく人類滅亡を扱ったネビル・シュートの『渚にて』を下敷きとしている[1]。本作で地震について調べたことが、代表作『日本沈没』にもつながったという[2]。そして、福島正実の企画による早川書房の初の日本人SF作家による長編シリーズ「日本SFシリーズ」の第1巻となった[3][4]。
小松にとっては『日本アパッチ族』(光文社)に次ぐ長編第2作であり、ハードSFの書き下ろしとしては第1作といえる[5]。題名は当初は考えておらず[註 1]、掲載するに当たって急遽思いついたのだという。
SF作家の堀晃は、日本のSFのレベルを引き上げたと高く評価した[6]。評論家の石川喬司は、細菌兵器による終末テーマのSFの代表的な作品の一つとして扱っている[7]。
2009年には、新井リュウジ[註 2]による児童向けのリメイク作品として、『復活の日 人類滅亡の危機との闘い』がポプラ社から出版された(ISBN 978-4-591-11137-6)。時代を2009年以降の21世紀初頭に移しており、それに伴うものや児童向けを理由とする改変がされているが、大筋では原作のストーリーそのままである。新井は「児童向けの翻訳」であるとうたっている。
あらすじ
映画版あらすじ
1982年、米ソ冷戦は雪解けに向かいつつあり、タカ派のランキン大佐にとって面白くない。一方、細菌学者のマイヤー博士は自分が作成に携わったMM-88というウイルスが東側に渡ったという懸念に、頭を抱えていた。ランキンの来訪にマイヤーはMM-88を奪還できたかと問うが、CIAはまだ奪還できていなかった。MM-88は極低温下では活動を休止しているが、気温が上がると活発化して爆発的に増殖するモンスターウイルスだった。マイヤーは元々毒性がなかったMM-88にランキンが各大学で作らせた研究成果を合わせて耐性や毒性をつけ、BC兵器として完成させていたことを問い詰める。その事実をマイヤーが告発しようとしていることを知ったランキンは、軍の息のかかった精神病院にマイヤーを隔離する。
日本では南極観測隊に志願した地震予知学者の吉住が、恋人の則子から別れを切り出されていた。一方、東ドイツの科学者は米国から盗み出した研究中のMM-88の毒性と脅威を知り、CIAを通じてサンプルをウイルス学の権威に渡してワクチン開発を依頼しようとしていた。しかし、科学者がCIAだと信じてサンプルを渡した相手はマフィアであり、彼らはセスナ機で逃走中にMM-88ごとアルプス上空で墜落事故を起こした。その直後からカザフスタンでは放牧中の牛が大量死し、イタリアでは嬰児と幼児を中心に感染が広まっていく。かつてのスペインかぜに倣って「イタリア風邪」と通称された疾患は全世界に広まりつつあり、米国大統領リチャードソンは事態を重く見て閣僚たちと対応策を練るが、爆発的な感染にワクチン精製が追いつかず、世界各国では暴動にまで発展する。この事態がBC兵器によるものではないかと指摘した上院議員バークレイに救出されたマイヤーは早速ワクチン精製に取りかかり、ランキンを拘束に追い込む。一方、タカ派のガーランド将軍は示威目的で自動報復システムの起動を進言するが、リチャードソンに拒絶される。
日本国内でも感染を拡大しつつある恐るべき致死率の「イタリア風邪」は、各国主要都市を次々に壊滅させていく。看護師として患者の対応に追われていた則子は疲労が祟り、吉住との子を流産してしまう。
「イタリア風邪」の猛威の状況は、南極にも知らされていた。隊長の中西は各国の観測所と連絡を取り合い、事態の把握に努める。家族を日本に残す隊員たちの動揺は増すばかりで、妻子持ちの辰野も焦りを隠せない。そんな中、ニューメキシコ州からとある少年の通信が昭和基地に届くが、無線機の扱いを知らない彼は父の銃で自殺する。辰野の動揺は頂点に達し、妻子の写真を抱えた彼は南極の大地に姿を消した。
ついにMM-88はソ連指導者をも死に至らしめ、リチャードソンの妻も命を落とす。リチャードソンは政敵バークレイと過去を語り合う中、南極にあるパーマー基地の存在を思い出す。基地の健在を知ったリチャードソンは最後の大統領令として、南極に残る各国基地の越冬隊だけが最後に残された人類であると語り、外出や侵入者を許すなと命令した。
新たに発足した南極政府の会議におもむくため、中西隊長と吉住はパーマー基地を目指す途中、ノルウェー基地で口論の果てに発生した銃撃戦から唯一まぬがれていた、臨月間近の女性隊員マリトを保護する。米軍のコンウェイ提督とソ連のボロジノフ博士は互いの遺恨を忘れて南極会議の中心に立ち、ノルウェー基地の吉住からは子供の無事誕生が伝えられた。子供はノルウェー語で「日の出」を意味する「Gry(グリー)」と名付けられた。
しかし、男性に対する女性の割合があまりにも少なすぎることからレイプ事件が起き、女性は貴重な資源として南極政府は性交渉を管理することとなる。さらにソ連の原子力潜水艦が救助を求めて寄港するが、艦内に感染者を抱えていた。寄港を許可できないと退けるボロジノフ博士に対し、艦長代理のスミノルフ少尉は上陸を強行しようとする。その窮地に現れた英国の原子力潜水艦ネレイド号はソ連の原潜を撃沈し、航海を続けるため去ろうとするが、感染者が出ていないことを確認されて上陸を許可される。ネレイド号の乗員たちを新たに加えた南極政府は最初のクリスマスを迎え、マリトと再会した吉住は彼女への好意を意識するが、マリトはクジで選ばれた別の男性と一夜を過ごすのだった。
MM-88の脅威はなおも健在であり、ラトゥール博士がそのサンプルと向き合う中、吉住が新たな脅威の種を発見する。それは、まもなくワシントンD.C.の近郊で巨大地震が発生するというものだった。遠く離れた南極とは無関係と思われたが、自動報復装置が作動していた場合、核攻撃と誤認して報復用のICBMが発射される。マクラウドは自動報復装置の作動を確認しており、米ソは互いの南極基地をも照準していた。発射を阻止するための決死隊の人選が行われ、カーターはこんなものは馬鹿げていると志願し、吉住は自分が選ばれたと嘘をついて同行を申し入れる。カーターは吉住の理解しがたい行動に暴力をもって説得しようとするが、吉住の決意は変わらなかった。基地に帰った吉住は、仲間からの粋な計らいによりマリトと最後の一夜を過ごす。
万一の場合に備え、女性を中心とした一団は砕氷船で避難する。カーターと吉住はラトゥールからワクチンのサンプルを渡され、ネレイド号で大西洋からポトマック川をさかのぼってホワイトハウスに潜入するが、すでに前震は始まっており、地下にある自動報復装置を停止しようとする彼らの決死の行動もむなしく、核ミサイルは発射されてしまう。
世界は二度目の死を迎えるが、ワクチンは有効だった。ただ1人生き残った吉住は歩き出し、アメリカ大陸を徒歩で縦断していく。精神を病み死者の声を聞いても歩みを止めなかった吉住は、やがてチリ南端にある湖畔へたどり着く。そこは、核攻撃から避難していたマリトやラトゥールたちの作った集落だった。
Wikipediaにしては概要もあらすじも詳しく書かれすぎてるなと思ってしまった。(超失礼)
時間のない人のために、超ざっくりしたあらすじを書くと、とある軍事施設からウイルスが漏れ、そのウイルスは世界に拡大し、南極に住む人類以外がほぼ滅亡し残された人々が生存するためにどうしていくかというものだ。
印象的なシーン
映画『復活の日』を見て印象に残ったシーンは4つあった。
- 日本の疲弊する医療現場のシーン
- ホワイトハウスで政治的にウイルス問題を解決しようとしていたシーン
- 南極にいる女性が少ないために、南極でレイプ事件が発生してしまうシーン
- 南極に上陸しようとした潜水艦が沈められるシーン
特に、ⅰ.の日本の疲弊する医療現場のシーンが印象に残った。というのも、COVID-19で混乱する日本の医療現場を予見していたのではないかという程リアルに描かれていたからだ。
↓のBBCのツイートを見てみて欲しい。
これを見て思ったのは、日本の既存メディアの情けなさだ。日本のメディアは消費税の軽減税率の恩恵もあるというのに何をしているのだろう。
本来なら日本のメディアが日本の医療現場の様子を正確に伝える必要があるのに、BBCに任せっぱなしにしていて情けないなぁと思ってしまった。
日本の地上波テレビを見ていても、タレントアナウンサーや芸能人による中身のないコメントに時間を割いてばかりで、専門家の意見も正確な現場の情報も全然伝わってこない。
日本の地上波テレビで時間を消費するのは危険なことだと思ってしまった。
話が飛びすぎてしまった。。。他にあげたⅱやⅲやⅳのシーンも印象的なので実際に見てみて欲しい。
感想
『復活の日』で描かれているウイルス程、致死率の高いウイルスではないにしても、COVID-19は世界で猛威を奮っている。
にも関わらず、中立を狙った意見なのか、恰も専門家の意見は信頼できないかのような意見が日本のメディアでは流通しているように思える。こうした識者やコメンテーターの本音は感染者や死者が多少増えようと経済活動を復活させるべきだと考えているのかもしれないと邪推してしまった。
三浦瑠麗氏 東京都や小池知事は「感染症専門家の意見に引きずられている感じがする」
古市憲寿にも三浦瑠麗にもうんざりするなぁと思いながら、Twitterを眺めていると、次のような風刺画(?)を見つけた。
この画像を見ていると、竹中平蔵も大阪維新も橋下徹も古市憲寿も三浦瑠麗も坂の上からウイルスを転がす側の人間に思えてしまった。
誰かの意見に依存して、情報収集を怠っていると、大変なことになるかもしれないなと思った。そういう意味でも、『復活の日』は現実に緊張感をもたらしてくれたような気がしていい作品だったなと思った。
まとめ
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最後にまとめと書いてしまっているので、申し訳程度にまとめを書いておく。
映画『復活の日』のWikipediaを見て驚いたのは、最終的な興行収入が赤字だったということだ。ハイクオリティの作品で興行収入を気にしない姿勢を見せるというのは最近全く見ない気がする。スケールの大きい博打をしないで縮こまって短期的な利益ばかり追いかけている近年の風潮はなんだかなぁと思った。
うまくまとまらなかったけれど、この辺で。それでは。🐻でした。
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